クラウディア

2016年11月5日土曜日

無敵の人│詰んだ無職の成れの果て

逮捕されると、職を失ったり、社会的信用が下がったりします。
元々、無職社会的信用が皆無の人にとっては逮捕というのは、なんのリスクにもならないのですね。
花輪和一さんの刑務所の中とか読んじゃったりすると、「刑務所もそんなに悪いとこじゃないのかもねー」とか思っちゃったりもするかもしれません。(中略)
でも、現在インターネットを使った犯行予告をすることで、警察官を特定の場所に動員したり、飛行機を遅らせたり、警備員を走らせたりするぐらいの発言が手に入ってしまっているわけです。
彼らは、それなりの社会的影を行使できる状態にあるのですね。でも、欲望のままに野蛮な行動をする彼らを制限する手段を社会は持っていなかったりするわけです。
ちなみに個人的に、こういう人を「無敵の人」と呼んでいたりします。
無職は、当然職もなければ家庭もない。恋人もいないであろう。社会との接点がないために、何か維持させてゆく努力も必要ない。つまり、自身の努力で何か守ってゆかなければならないものは何もない。無職とは、そういう状態にある者だ。
そういった者は、自己中心な行動、つまり社会的秩序に背く行為に出やすい。もともと社会適応能力が著しく低く、自分勝手な者が無職には多い。自身の勝手な判断で組織に馴染めず、弾かれることが多いからだ。
そうなると自分の悲惨な境遇すら、自身を振り返ることもなく、対外的な要因に見出すことがある。つまり、他人のせいにするといったもの。
『誰でもよかった。』『職が見つからず、むしゃくしゃしていた。』との警察の取り調べによる供述には、そうした背景がよく映し出されているように思われる。